「今日も残業。仕事が多すぎる……」
現代人は働きすぎ。日本人は働きすぎ。
そう言われているが、会社員である以上どうしようもない。
本当にそうだろうか。
やらなくてもよい仕事に手をつけていないだろうか。
生産性を高め、仕事の時間を減らせないだろうか。
自分の時間を獲得できないだろうか。
そのためには、考え方を変えよう。
物事をクリティカル・シンキングで考えよう。
クリシンで考えることができれば、無駄な仕事に時間を取られない。
本当に大切な仕事に注力できる。
それでは詳しく見ていこう。
仕事を減らす、クリティカル・シンキングとは
生産性を高めるためには、人の2倍3倍働くことも考えられる。
しかしこの方法を続けると、まず健康を害す。
持続的な成長にならない。
生産性が高い人は行動が多いのではなく、そもそもの考え方が違う。
本当に考えるべきことにだけ注力し、考えなくても済むことは考えない。
課題を構造的にとらえ、考えるべき課題・イシューだけを考える。
この思考法を「クリティカル・シンキング」という。
クリティカル・シンキングとは、「懐疑的な・批判的な思考法」のこと。
クリティカル・シンキング習得のための基本姿勢
クリティカル・シンキングができるようになるためには「3つの基本姿勢」を習得しよう。
①目的は何かを常に意識する
松下幸之助氏は、電球を磨く職人に、「あなたの仕事は何ですか?」と尋ねた。
職人は「電球を磨くことです」と答えた。
松下幸之助氏は、「違います。あなたの仕事は、磨いた電球で家庭を明るくすることです」と説いた。
今自分がしている仕事の目的は何かを常に意識しよう。
②自他に思考のクセがあることを前提に考える
「育ってきた環境が違うから、好き嫌いは否めない」という楽曲がある。
それは考え方にも影響を及ぼしている。
Aというやり方に固執し、BやCといったより効果的な方法を見落としてしまう可能性もある。
自分の考え方はむしろ偏っていると考え、他者との対話・議論を大切にすべきだ。
③問い続ける
人は答えらしきことを見つけると、思考を止めてしまう癖がある。
しかし、本質はさらに奥、見えにくいところに存在することが世の常。
「So what?」「Why?」「True?」という3つの質問を自分に問い続け、問題の本質を突き詰めたい。
→「So what?(だから何?)」→本質をひねり出す
→「Why?(なぜ?)」→原因の発見や前提の確認
→「True?(本当に?)」→誤解がないかの確認
クリティカル・シンキングの3つの事例
朝、仕事に行くために玄関から外に出た。
空がどんよりしている。
雨が降ってきそうだから傘を持って行く?持って行かない?
↓
Yahoo!天気予報によると、そもそも今日は雨は降らない。
傘を持って行く必要はない。
傘を持って行くか持って行かないか、自分の頭で考えてもわからない。
天気予報で調べた方が確実なので、まず調べる。
自分の頭で考えている時間が無駄になる。
会社のAという事業を担当している。
集客に伸び悩み、顧客数を増やす方法を検討している。
Aという事業の有料Web広告を出す?出さない?
↓
そもそも本当にA事業に顧客数が必要なのか。
単価を上げるという方法で、収益性を高めることも可能。
また、A事業のターゲットにWeb広告が有効なのか。
たとえばターゲットが高齢者なのであれば、Web広告よりも折込チラシの方が効果的になる。
会社が成長し、事業が増えてきた。
それとともに従業員の残業時間が増えている。
人員を増やすべき?
↓
それぞれの事業の収益性を検討し、収益性の低い事業がないかを確認する。
収益性の低い事業があるなら撤退も検討し、1つひとつの事業の収益性を高めた方が効率的になる。
クリティカル・シンキングで考えない働き方をしよう
仕事は考えるもの。
だが、クリティカル・シンキングで考えれば、目の前にある多くの課題は考えずに済む。
本当に考えるべきことにだけ注力し、最高のパフォーマンスを発揮しよう。