コミュニケーション

ファシリテーションの嘘|これはダメだよファシリテーター

「ファシリテーションがうまくできない」
「ついつい自分の意見を主張しちゃう」

今、話題の「ファシリテーション」。オンライン会議が増えてきた近年、よりファシリテーターの役割が求められるようになってきました。

ファシリテーターの仕事は会議を円滑に進行することです。ただ、冒頭のようにうまく進行できずに議論が脱線したり、ファシリテーター自身が意見を強く主張してしまうこともありますよね。どうすればうまく進行できるのでしょうか。

結論からいうと「ファシリテーターの仕事の目的に立ちかえるとすべてうまくいく」ということです。それを忘れなければ方法は無数です。

それでは詳しく見ていきましょう!

なぜ会議を円滑に進めることが必要なの?

近年、ビジネスのシーンでいわれることが多くなってきた「VUCA」という言葉があります。これは

・Volatility(不安定)
・Uncertainty(不確実)
・Complexity(複雑性)
・Ambiguity(曖昧)

の4つの頭文字を組み合わせた言葉です。

めまぐるしい変化を遂げている社会に対応するためには、トップダウンの指示系統だと間に合いません。多様な年代から時代に即したアイディアから、組織は大きく発展することもあります。

「上司の命令に黙って従う部下」という組織だと、「上司」しか考えて動くことができません。結果、時代の波に取り残されてしまいます。

「上司と部下が一緒に考えて動く」という組織だと、「上司」も「部下」も考えることができます。単純に考える脳みそが増えます。そして多様な年代、性別、国籍、経験が合わさって、よりよい解決策を提示できます。結果、時代の波にうまく乗ることができるのです。

だからこそ、会議の場で活発な意見交換が必要です。つまり、ファシリテーションの価値が高まり、ファシリテーターの役割がより必要になってきたのです。

理想のファシリテーター

今、理想のファシリテーターといえば、平石直之氏(@naohiraishi)が真っ先に挙がるでしょう。

💡平石直之氏はこんな人

・大阪府出身
・1974年8月18日生
・テレビ朝日アナウンサー
ABEMA Prime司会進行役
・モットー「印象でものをいわない」
・趣味はテニス

平石氏は2019年からABEMA Primeに出演中です。ABEMA Primeはニュースを伝えるだけでなく、そのニュースについて思うことをコメンテーターが議論し合う番組です。

ABEMA Primeに出演しているコメンテーターは2ちゃんねる創設者のひろゆき氏、イェール大学助教の成田悠輔氏、タレントの乙武洋匡氏、お笑い芸人のカンニング竹山氏、田村淳氏など、そうそうたるメンツです。

コメンテーターが「猛獣」といわれており、平石氏はそんな「猛獣」たちの議論をまとめることから、「ABEMA Primeの猛獣使い」といわれています。

平石氏はファシリテーターとして大切なことを次のようにまとめています。

①事前準備が9割
②心理的安全性を担保すべし
③議論にはどんどん介入しよう

①事前準備が9割

ファシリテーターの仕事は、事前の準備で9割を占めます。会議の目的やゴールの明確化、タイムスケジュールの提示と共有、会議にかかわる情報共有を促すなど。会議が始まった時点で、誰もが意見を言える状態にしておくことが必要です。

②心理的安全性を担保すべし

ファシリテーターは心理的安全性を確保することが大切です。誰でもなんでもいいやすい状態を、心理的安全性が高いといいます。会議が始まる前に、「場合によっては止めさせていただいたり、軌道修正させていただくかもしれません」、「必ず全員にお話を伺います。意見がなかったら質問でも構いませんので何かしらお話をしてください」と一言注釈を入れておくと話しやすくなりますよね。

③議論にはどんどん介入しよう

ファシリテーターは議論に介入し、活発化させることが求められます。焚き火を起こすためには着火剤が有効なのと同じように、会議の場でも着火剤が必要です。ABEMA Primeの場合、冒頭に「こんなコメントが届いています」と、意見を紹介しています。これが着火剤になり、活発な議論が始まるのです。

こんなファシリテーターはダメ?

こんなファシリテーターはダメなのでしょうか?疑問をまとめてみました。

・ファシリテーターが主張しちゃダメ?
・ファシリテーターは最後まで話を聴くべき?
・ファシリテーターは参加者を平等に扱うべき?
・そもそもファシリテーターは司会でしょ?

・ファシリテーターが主張しちゃダメ?

ファシリテーターは会議の進行役なので、意見が二つに分かれた時、どちらかに偏って話を進めてはいけません。とはいえ、議論が前に進まない時は、あえてどちらかの意見に偏ることもできます。

活発な議論には着火剤が必要です。その突破口を切り開くために、あえてファシリテーターが主張することも必要な時もあります。

・ファシリテーターは最後まで話を聴くべき?

ファシリテーションの目的は、会議を円滑に進めることです。「円滑」という言葉には、時間的な意味も含まれています。

1人の人がダラダラ長く喋っていたら、予定されていた時間を超えてしまうかもしれませんよね。要点を得ない長い話は、ファシリテーターがスパッと切ってしまい、次の方に話を伺うことも必要です。

「長い話は切られる」と参加者に感じてもらうことで、発言者も緊張感を持って、要点をまとめて話してくれるようになります。結果的に「円滑に」会議を進めることができるのです。

・ファシリテーターは参加者を平等に扱うべき?

基本的に会議の参加者に上下関係はありませんが、経験や実績の差はあります。影響力のある発言ができる人もいるでしょう。そういった方は、事前に根回しをして、意見を伺っておくことが大切です。

ファシリテーションの目的はあくまで「会議の円滑な進行」です。一言で議論をひっくり返す可能性がある人は、事前に押さえておきましょう。参加者を平等に扱うことがすべてではありません。

・そもそもファシリテーターは司会でしょ?

ファシリテーターは司会とは異なります。司会は進行が主な仕事ですが、ファシリテーターは会議を目的に向かって進め、ゴールへと導く役割です。議論に深く介入できるスキルが求められます。

ファシリテーターは、司会よりも高度で複雑なスキルを要するのです。

ファシリテーションはどこでも役立つスキル

「準備が大切」「目的に向かって進める」「話しやすい雰囲気づくり」など、ファシリテーターには多くのスキルが求められます。そしてこれらのスキルは、社会で働く人にとって、誰もが必要なスキルであり、どこでも役立つスキルです。

Volatility(不安定)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧)な社会である今こそ、ファシリテーションのスキルを高め、激動の時代の波に乗っていきましょう!