「なぜかあの人の話は聞きたくなるんだよなぁ」
仕事でもプライベートでも、巧みな話術によって妙に話を聞きたくなる人っていますよね。
話が上手だとプレゼンや営業で活躍できたり、家庭の仲が良くなったりします。
NPO法人ファザーリング・ジャパンが2016年に実施した調査によると、家庭円満の夫婦の会話時間は、不満の夫婦よりも3倍長いという結果が出たそうです。
平日の会話時間は「円満夫婦」で58分「不満夫婦」は18分という結果。
本記事では、話し上手になるための6つのポイントをまとめてみました。
実はポイントを抑えることで、話し上手になることができます。
それではいってみましょう!
話し上手は聞き上手?
ビジネス雑誌『プレジデント』の2021年9月号よると「話し上手」の人は、自分と相手が話す割合が同じくらいを希望していました。
(「話し上手」「話し下手」はプレジデント独自の定義です)
一方「話し下手」の人は、自分よりも相手の方が話す割合が多いことを望んでいるようです。
自分は話すことが苦手だから、相手に話してもらおうと思う気持ちが強いようです。
そもその会話は、お互いの意思疎通の手段です。
自分だけが話し過ぎ、聞き過ぎの状態は好ましくないようです。
相手の話を引き出しながら自分の話を織り交ぜて、自分と相手が同じくらいの時間話せる人が「話し上手」といえそうです。
話し上手になる6つのポイント
話し上手になるためには、次の6つのポイントを意識しましょう。
①結論を急がないで水平展開する
②共感するあいづちを打つ
③リアクションは0.5秒で
④「オチ」より「ツカミ」
⑤三度落ちを使う
⑥相手の頭の「やや外」を狙って話す
①結論を急がないで水平展開する
男性は目的志向の会話をしがち。
会話をしていても話をまとめ、結論を急いでしまう傾向にあります。
ですがこれはNG。
結論を急いではなりません。
ラジオDJがゲストを招いて話をする時、相手の話を引き出そうと話を「水平展開」します。
たとえば新しいアルバムをリリースする歌手をゲストに話す場合。
ラジオDJ:このアルバムはどのようなイメージで制作したんですか?
ゲスト:春にリリースなので、門出の祝福のイメージで作りました。
ラジオDJ:そうなんですね。3曲目の〇〇という楽曲なんかまさに春を感じました。
ゲスト:その曲は桜の下で歌詞を書いたので、もしかしたら雰囲気が出たのかも。
ラジオDJ:なるほど。でも歌詞には「桜」というフレーズが出てきませんよね。ここにはこだわりがあるんですか?
話をまとめて結論を出してしまっては、次の話題に移行しなければなりません。
相手の話からヒントを得て、話を「横に広げるイメージ」で進めていくと、上手な話し方ができます。
②共感するあいづちを打つ
相手の話に共感するあいづちを打ちましょう。
「あいづちがない」ということは「あいづちできない」という意思を相手に与えてしまいます。
つまり相手に無関心なのか、はたまた相手の意見に反対している意思表示になってしまいます。
相手の話を繰り返すだけでもOKです。
「あなたの話を聞いていますよ」という印象と安心を相手に与えることができます。
ただし相手の話を繰り返す時に気をつけなければならないことがあります。
それは「相手の話をまとめない」ということ。
「つまりこういうことだよね」と相手の話をまとめてしまうと、相手は話す気を失います。
そっくりそのまま相手の話を繰り返すだけにとどめておきましょう。
③リアクションは0.5秒で
0.5秒というのは目安です。
相手の話の長さや内容の複雑さにもよります。
大切なのは「相手が不信感を抱かないタイミング」でリアクションするということです。
「これ美味しい?」と聞かれて「…………うん、美味しいよ」と間が空いてしまうと美味しくないのかと感じてしまいますよね。
一方で「これ美味し…」に対して食い気味で「美味しいよ!!」というと、答えをあらかじめ準備しておいたなと思われてしまいます。
相手との関係性や話の長さ、内容の複雑さに応じて、適切なリアクションの「間」をつかめるようにしましょう。
ただ一つ言えるのは「遅いよりも早い方がいい」ということ。
時間が経てば経つほど、リアクションの質を問われてしまいます。
なるべく早く回答しておいた方が吉ですね。
④「オチ」より「ツカミ」
話をダラダラ長くして、とっておきの「オチ」を話すこと。
その「オチ」がウケれば結果オーライですが、ウケなかった場合は地獄ですよね。
話し相手は結論が早く知りたい場合もあります。
就職活動の面接でも「結論から話す」ことが定石です。
ブログ記事も「結論から書く」が鉄板。
会話も「まず結論を話す」ことを意識しましょう。
結論から話すことで、メリットがあります。
万が一、相手が興味のない反応を見せた場合、その話を続けずに済みます。
相手に「つまらない話し相手だな」と思われずに済みます。
お笑い芸人さんも「オチよりツカミが大事」と話しています。
相手にとって優しい「結論ファースト」の話し方が、話し上手になる近道です。
⑤三度落ちを使う
お笑いの世界では「3回目にボケる」が鉄板のようです。
(例)
✔️狩野英孝さん
「ラーメン、つけ麺、僕イケメン」
✔️ダチョウ倶楽部さんの熱湯風呂
「押すなよ、押すなよ、絶対に押すなよ」
✔️世界のナベアツさんの3の倍数でアホになる
「1,2,さーぁん(アホになる)」
✔️岡八郎さん
「べっぴんさん、べっぴんさん、一つとばしてべっぴんさん」
この「三度落ち」は、笑いをとるためだけの技術ではありません。
相手に印象を強く与えるための技術です。
音楽の分野では「Aメロ→Bメロ→サビ」の順番が多く使われています。
これも三度落ちの仕組みの応用ですね。
プレゼンや営業などでも使える「三度落ち」。
ぜひ使ってみてください。
⑥相手の頭の「やや外」を狙って話す
相手が当然知っているような話をしても、相手は退屈です。
(例)きゅうりって野菜なの知ってた?
一方で、相手がまったく知らない(わからない)ネタを話しても、相手は退屈です。
(例)量子力学ってさ、物質のもつ波動性と粒子性、観測による測定値の不確定性などを基本としているらしいよ。
話し相手も興味のある分野で、おそらく知らないであろう内容を話すと、興味を持って話しを聞いてくれます。
(例)1+1って、2じゃないことの方が多いって知ってる?たとえば水1ℓと油1ℓ、あわせると1.8kgになるんだよ。
相手に「え、なんで!?」と思わせたら勝ちです。
相手も知っている話題の中で、少し外して話してみましょう。
【結論】まずは1つ。無意識化できたら次にチャレンジしよう
話し上手になる6つのポイントを紹介しました。
ポイントは6つありますが、いきなり6つを同時に練習しようとしても無理があります。
1つずつ順番に練習していきましょう。
1つのポイントを「考えなくてもできる」レベルまで高めることができたら、次のポイントにチャレンジです。
無意識でもポイントを抑えられているということは、身についたということ。
急がば回れ。
話し上手になるために、慌てず焦らず話す練習をしていきましょうね。