マーケティング

イノベーションとは?SHARPのツイートに学ぶ成功例

「この事務作業、死ぬほど嫌い」
「上司がなかなか自分の提案を理解してくれない」

会社員として働いていると、好きなことばかりではありません。
時に苦手な業務とも向き合うこともあります。
時に上司に自分の提案を理解してもらえない時もあります。
ストレスと向き合い続けるのは、かなり骨が折れますよね。

そんな時の解決策は「イノベーションを起こすこと」です。
イノベーションと聞くと、Appleやテスラなど、世界的企業が頭をよぎるかもしれませんが、そんなことはありません。
会社員がささやかなイノベーションを起こすことで、自分がより働きやすくなります。

それではここからイノベーションについて、見ていきましょう!

イノベーションの5つの種類


イノベーション理論は、オーストリアの経済学者ヨーゼフ・シュンペーター氏によって提唱されました。
シュンペーター氏によると、イノベーションは次の5つに分けられます。

①プロダクト・イノベーション
②プロセス・イノベーション
③マーケティング・イノベーション
④サプライチェーン・イノベーション
⑤オーガニゼーション・イノベーション

1つずつ見ていきましょう。

①プロダクト・イノベーション(製品の革新)

自社の商品・サービスについて、新たなものを開発・提供したり、既存のものを大幅に改善するイノベーションです。

【例】
・ガラケーからスマートフォン
・固形洗剤から液体洗剤

②プロセス・イノベーション(生産工程の革新)

新たな生産工程を取り入れるなど、商品の製造方法やサービスの提供方法を改善することにより、生産性を向上させるイノベーションです。

【例】
・手作業での製造から製造用のロボットの導入
・在庫を抱えていたが、持たないようにしたトヨタ自動車

③マーケティング・イノベーション(新マーケット開拓による革新)

製品の外観、販促、価格設定などに関する新しい方法の導入によるイノベーションです。
また、すでに持っている技術を他の分野に応用し、新たなマーケットへ参入することも、マーケット・イノベーションとなります。

【例】
・楽天の携帯電話事業やプロ野球事業への参入
・富士フイルムのよる化粧品の発売

④サプライチェーン・イノベーション(新たな資源の獲得による革新)

新たな仕入れ先の獲得や、流通経路の改善などによって、生産性の向上や価格競争力をもたらすイノベーションです。

【例】
・大学の講義を担当し、リクルート活動を強化
・ECサイトとネットショップ運用で物流機能の強化

⑤オーガニゼーション・イノベーション(組織の革新)

業務慣行、職場組織、対外関係に関する新しい方法の導入や、新たなビジネスモデルへの変更など、組織を強化するイノベーションです。

【例】
・外部役員の招致
・直営店システムからフランチャイズシステムへの変更

その他のイノベーション


シュンペーター氏が提唱した5つのイノベーションの他にも、イノベーションは存在します。

オープン・イノベーション(外と連携した革新)

ハーバード大学の教授だったヘンリー・チェスブロウ氏によって「オープン・イノベーション」が提唱されました。
オープン・イノベーションは、従来のように自社内で完結させるのではなく、様々な外部機関と連携することで、革新を起こすイノベーションです。

外部機関とは他社、大学、地方自治体、フリーランスなど、限定されません。
連携とはアイディアやノウハウ、データを共有したり、共同でサービスを実施したりすることが挙げられます。
自社の中と外の技術やアイディアの流動性を高めることで、イノベーションを促進することを目的としています。

【例】
・産学連携や自治体・行政との協働
・P&Gは社外の知的財産を活用して社内での事業化を検討

SHARPのTwitterが起こしたイノベーション


2022年10月18日、シャープ株式会社の公式Twitterから発信されたツイートが話題になりました。

話題になったツイートはこちら。

「嫌いな家事」とは、まさに「社会の需要」です。
嫌いな家事を家電の力で解決できたら、そこに会社としての利益が生まれます。
この調査から新商品開発のヒントを得られれば「プロダクト・イノベーション」を起こすきっかけになるでしょう。

また、翌日(2022年10月19日)にしたツイートも話題になりました。
そのツイートはこちら。

こちらは、社内・社外問わず、外部にアイディアやデータを共有していることになります。
そのため「オープン・イノベーション」を起こしているのです。

シャープ株式会社の「中の人」は、考え方までシャープなのです。

会社員はどうやってイノベーションを起こす?


イノベーションは会社員でも起こすことができます。

まずは身近な社内からイノベーションを起こしていきましょう。
下記の項目は、イノベーションが起こしやすい場面です。

①定期的な頭を使わない事務作業
②目的が見えない慣例
③同業他社をライバル視している社風

①定期的な頭を使わない事務作業

最もイノベーションを起こしやすいのは、事務作業です。
効率化して時短が達成されれば、会社としても人件費が浮きますよね。
まずは事務作業にイノベーションのチャンスがないか、探してみましょう。

エクセルシートの記入や手書きの資料、押印などがあれば、イノベーションを起こすチャンスが潜んでいますよ。

②目的が見えない慣例

前例踏襲で、目的なく実施している事業は、メスを入れるチャンスがあります。
「やるか・やめるか」の二択ではなく、マイナーチェンジを繰り返すことで、より効率化することができます。

たとえば書面でのお知らせをHPの記事やLP(ランディングページ)に変更するなどが挙げられますね。

③同業他社をライバル視している社風

最後にご紹介するのは、同業他社への意識です。
同業他社ですので、市場が奪われ、利益が落ちる可能性もあるので慎重に取り組む必要がありますが「オープン・イノベーション」が促進できる可能性もあります。
同業他社とタッグを組むことで、認知を広げることができます。

「朝食にパンケーキ」という文化を日本に広げたカフェ・billsも、取材を受ける時は必ず「同業他社も同時に掲載してください」とお願いしていたそうです。

詳しくはこちらをご覧ください。

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【結論】会社員はささやかなイノベーションを起こそう!

会社員は、社会や文化を変えるような大きなイノベーションはなかなか起こすことができません。
それよりも、まずは身近な社内や家庭の中でイノベーションを起こしましょう。
それがジワジワと周りに影響を及ぼし、いずれ社会を変えるようなイノベーションになります。

そのためにはまずは自己投資をして、自身を成長させていきましょう。

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