マーケティング

売れるオファーの6タイプ|売り切るマーケティング戦略

「今日の営業も売れなかったな…」
「気に入っていたと思うんだけど、なんで売れなかったんだろう?」

会社員として営業の仕事では、どうしても売れた・売れなかったという結果がつきまといます。
そして売れないとストレスが溜まります。
特に好意的に話を聞いてくれていた人に買ってもらえないと、ショックは大きくなります。

本記事では過去に大きな成果をあげた事例を参考にしながら、より強く相手の心を動かすオファーの提示の仕方をご紹介します。

結論からいうと「失敗したくない感情をケア」することが大事です。
オファーの6タイプを理解することで、十分にケアできます。

失敗したくない感情とは?
オファーの6タイプ?

それでは詳しく見ていきましょう!

オファーとは?


ビジネス用語としてのオファー
とは「売り手と買い手の取引条件」を指します。

✔️年棒1,000万円で〇〇選手にオファーを出した

などがわかりやすい例でしょう。

一方、マーケティング上のオファーは割引や返金保証などの「特典・見返り」を与えるという条件を提示する者とされています。

✔️CD購入で握手券プレゼント
✔️美味しくなかったら全額返金
✔️テレビを買ったらレコーダーもプレゼント

などが挙げられますね。
本記事内でのオファーは、こちらの「特典・見返りなどの条件を提示する」という狭義のオファーを説明します。

なぜオファーが大事なの?


ここでは、なぜオファーが大事かをご説明します。

伝説のコピーライターの話

伝説のコピーライターといわれたゲイリー・ハルバート氏という方がいらっしゃいました。
「コピーライティングで解決しない人生上の問題はない」と豪語するほどの人物です。
DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)のパイオニアとなり、受講料300万円の超高額セミナーまで開催していたようです。
そんな世界一のコピーライター、ゲイリー・ハルバート氏は、オファーについてこう語っています。

「強いオファーはコピーをカバーできるが、弱いオファーはどんなコピーもカバーできない」

ノーベル経済学賞受賞の学者の見解

心理学者のダニエル・カーネマンは、損失回避の心理である「プロスペクト理論」を提唱し、ノーベル経済学賞を受賞しました。

人は誰もが「失敗したくない感情」を持っています。
「プロスペクト理論」によると、得る喜びより失う痛みを2倍以上強く感じるといわれています。
モノやサービスの購入における痛みとは「お金」です。
お金を失うことの痛みを緩和してあげるオファーの出し方が必要なのです。

マーケティングは、モノやサービスを売れる仕組みづくりのことをいいます。
マーケティングの最終段階となるオファーまで油断せずに設計することが大切なのです。

売れるオファーの6タイプ


オファーは主に下記の6つのタイプがあります。
ここでは1つずつ見ていきましょう。

①価格
②リスク
③特典
④無料
⑤時短
⑥利便性

①価格

割引など、最もわかりやすいオファーの1つです。

(例)「スーパーのお惣菜コーナーの全品3割引」「他店より1円でも高ければさらにお安くします」

②リスク

購入者のリスクを取り除くオファーです。

(例)「美味しくなければ全額返金」「コンシェルジュが24時間対応するホテル」

③特典

購入者にプレゼントとしての特典を渡すオファーです。

(例)「オリジナルタオルをプレゼント」「ポイントカードが貯まれば1回無料券をプレゼント」

④無料

購入前にお試しで使える「サンプル」や「体験」のオファーです。

(例)「無料試供品」「無料体験」

⑤時短

購入したモノやサービスを提供するまでの時間を短縮したオファーです。

(例)「当日配送」「10分カット」

⑥利便性

面倒なことを負担するオファーです。

(例)「パソコンの初期設定」「引越し業者の10分なんでもお手伝い」

歴史に残る「売れたオファー」


ここでは、マーケティング界の歴史に残る、過去の売れたオファーを紹介します。
売れたオファーに共通するのは、上記のオファーの6タイプをミックスしているという点です。
それでは見ていきましょう。

①ドミノピザのオファー
②Netflixのオファー
③ライザップのオファー

①ドミノピザのオファー

ドミノピザは創業当時、アメリカの小さなチェーン店でした。
ですが
「30分以内にアツアツのピザが届かなければ無料」

という超強力なオファーを出したことで、一躍世界的企業に。

④無料+⑤時短を組み合わせたオファーでした。

ちなみにドミノピザはその後、「1枚買うともう1枚無料」(③特典+④無料)という超強力なオファーを生み出しました。

②Netflixのオファー

現在は終了していますが、Netflixは30日間無料で動画を見ることができるオファーを出していました。
30日経過後、契約解消の手続きをしなければ、自動的に有料プランに切り替わるという仕組みです。

こちらは④無料+⑥利便性のオファーでした。

③ライザップのオファー

ライザップは30日全額返金保証を導入しています。
プログラム開始から30日間は、どのような理由による不満であっても、納得できなければ全額返金するという仕組みです。

こちらは②リスクのオファーです。
ただし、「この制度を利用して退会した後は再入会ができない」など、⑥利便性のオファーのハードルを高くすることで、企業として利益を守っています。

【結論】組み合わせて強力なオファーを!

ドミノピザのように、オファーを組み合わせることで会社を急成長させることができます。
会社員は、ぜひ新しいオファーの組み合わせ方を考えてみてくださいね。

余談ですが、ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター・つば九郎は、毎年球団と契約更改をしています。
2022年1月7日、つば九郎は球団からの年棒50,000円という条件を提示されました。
さらに

✔️ヤクルト1000の飲み放題
✔️活躍に応じてクーポン券支給

というオファーを提示されて合意したそうです。
こんなオファーもあるんですね。