マーケティング

楽天とインフルエンサーの共通点|音声配信を1年やらされて感じたこと

「YouTubeの次は音声配信だ!」

2020年、SNS界で名だたるインフルエンサーの方々がこういいました。
触発され僕も音声配信を始めました。

1年間毎日続け、約500本の音声配信を実施。
結果、得たお金は500円。
疲れ切って撤退。
この経験から学んだことがあります。

結論からいうと「インフルエンサーに騙されるな」ということです。
乗せられて、騙された結果、そう思うので間違いないです。

それではいってみましょう!

楽天の「改悪→新規事業」というビジネスモデル


インターネットショッピングの最大手・楽天市場。

現在、楽天はインターネットショッピングにとどまらず、銀行や証券、電気、トラベル、クレジットカード、携帯、プロスポーツなど、多岐にわたる分野でサービスを提供しています。
その数「70」以上。
実に多くの分野で幅広く事業を展開しています。

僕ら消費者は一度「楽天」というのれんをくぐると、その先はドミノのようにあらゆる分野で楽天を使います。
僕もネットショッピングから入り、クレジットカード、銀行、証券、携帯など、生活に欠かせない存在になってきました。

そこで注目したいのが、楽天のサービス改悪の動きです。

楽天にはポイント制度があり、基本的には100円の支払いで1ポイント入手できます。
1ポイントは1円分の価値があるので、日常的に使っている方も多いでしょう。
また、SPU(スーパーポイントアッププログラム)といい、条件を満たせば通常より多くのポイントをもらえることがあります。

このSPUが、どんどん「改悪」されているのです。
以前はもらえていたポイントがもらえなくなったり、ポイント還元率が低下したり。
ユーザーとしては非常に残念です。

SPUの改悪情報はこちら↓

一方で、新しいサービスが始まり、そちらで恩恵に預かれるという状態になりました。
2018年に楽天モバイルが携帯キャリアに参入し、その料金の安さと料金形態のわかりやすさが話題となりました。
大手の3キャリア(docomo、au、SoftBank)から乗り換えた方も多いでしょう。

楽天はこのように「サービス改悪→魅力的な新規サービス開始」を繰り返し、自身の経済圏内で、お客を回しているのです。

実はインフルエンサーも、同じことをしているんです。

楽天とインフルエンサーの共通点


インフルエンサーの方々は、最新のシステムや仕組みなどの情報に敏感です。
新しいモノやサービスが生まれたら率先して使用し、身をもってその是非を調べます。
その上で有益なものはSNSで発信してくれています。

✔️ブログが稼げるとわかったらブログを始めるように勧める
✔️アメリカでTwitterが流行れば食いつくようなツイートをする
✔️YouTubeが流行ればファンをYouTubeに流す
✔️次は音声配信がくると予測すれば音声配信を始めさせる
✔️Kindle出版で不労所得が作れるなら出版を促す

それぞれのステップで囲った「お客様」を、自身の発信によって感化させ、「〇〇を始める」という行動を起こさせているのです。
「お客様」が去っていかないように、メルマガやLINE公式アカウントで、そこでしか得られない情報を出す。

1つのところに固執させず、次から次へとお客様を回す。
ここが楽天とインフルエンサーの共通点なのです。

音声配信を365日続けて学習したこと


僕は2020年、とあるインフルエンサーに感化され、音声配信を始めました。

「YouTubeの次は音声だ」
「中国ではすでにみんなやってる」
「いそがしい現代人は隙間時間を有効活用したい」

こんな理由を説明されたあと、この口説き文句。

「今始めれば先行者優位をとれますよ」

先に始めるということは、古参のポジションを取るということです。
今しかないという口説き文句に落とされ、僕は音声配信を始めることになりました。

ところで、多くは経営者の「ちゃんとメシが食えるようになるまで3年かかった」という話をします。
中小企業庁が公表しているデータによると、ベンチャー企業の創業から5年後の生存率は15%、10年後6.3%、20年後はたったの0.3%です。
わかりやすくいうと、創業から10年後、16社のうち1社しか生き残れないのです。

僕は起業ではありませんし、具体的なビジネスプランがあったわけでもありません。
ただただ音声配信をやってみたいという好奇心から始めただけですが、それでも1年で終わってしまいました。
いくら「先行者優位」を取ろうと、その中身が充実していないと誰にも聞かれません。
仮に本気で音声配信に取り組んだとしても、3年以上はかかるでしょう。

インフルエンサーの方々は、その道のプロです。
人を動かし、自分の経済圏の中でお客様を回す。
そうやって収益を上げているのです。

【結論】転んでもタダで起き上がるな!

僕は音声配信を365日継続し、約500本の音声を配信しました。
結果として収益は500円。

しかし、プラットフォーム上のイベントも開催でき、そこでつながった仲間もいます。
1年続けることで、物事を継続化する「筋肉」をつけました。
ネタを見つけるアンテナの感度も上がりました。
音声配信からは撤退しましたが、そこで多くの学びを得ました。

何かを始めたら転ぶこともあります。
でもただ転ぶだけだと、自分が傷つくだけです。
転んでもタダで転ばないこと。

会社員として何かを始め、万が一転んだら何かを拾って起き上がりましょう。
タダでは転ばない精神を肝に銘じて、ぜひチャレンジしてみてくださいね!