コミュニケーション

本当に伝わるコミュニケーション法|エスキモーは52種類の雪を見極める?

「部下に言ってることが伝わらないなぁ」

仕事に欠かせないのがコミュニケーション。何事も言葉で伝える必要がありますが、なかなか真意が伝わらないのが言葉の難しいところでもあります。

上司が部下に指摘をしても改善されない。取引先にプレゼンしても良い感触がない。もしかしたらこれらはすべて、言葉の使い方に問題がある可能性があります。どうすれば「本当に伝わるコミュニケーション」ができるのでしょうか。

結論からいうと「相手に合わせた言葉で話す」ことが大切です。相手を知ろうと努力することが、コミュ力お化けになる秘訣です。

それではここから詳しく見ていきましょう!

伝えると伝わるの違い

上司:〇〇くん、取引先A社さんのイベント企画、進めておいてね。
部下:かしこまりました。進めておきます。

(数日後)

上司:この前頼んだイベントだけど、A社さんは何て言ってた?
部下:え?まだ連絡はしていませんでしたが……
上司:進めておいてと話したよね?先方に話くらい聴いておいてよ……
部下:申し訳ありません。至急連絡してみます。

このようなトラブル、よくありませんか?この例だと、「企画を進める」の定義が上司と部下で違っていたようですね。このトラブルを噛み砕いてみましょう。

「伝える」という言葉は、「物・作用などを、あるものを経て、そこに届かせる」という意味です。つまり主語が発信者である「自分」にあるのです。

一方「伝わる」という言葉は、「自分の伝えたい事がきちんと相手に伝わっている(通じ合っている)状態のこと」です。つまり主語は受け手である「相手」にあるのです。

「伝える」は自分の「行為」、「伝わる」は相手の「状態」を表します。上司と部下の例だと、上司は「伝える」という行為を行いましたが、部下を「伝わっている」という状態にすることはできませんでした。

エスキモーは52種類の雪を見極める!?


一説によると、エスキモーは雪を形容する言葉として52種類を使いこなすと言われています(100種類という説や、4つしか使っていないという説など諸説あります)

他にもオーストラリアの先住民は、砂を形容する言葉をたくさん持っていると言われています。我々日本人も、「小雨」「霧雨」「梅雨」「夕立」など、雨を形容する言葉をたくさん持っていますよね。

「小雨が降っているよ」と伝えてもらったら、「長靴はいらないかな」と考えますよね。「明日は集中豪雨になるでしょう」と報道されたら、「明日は外出を控えよう」となります。これが「雨が降っています」だけだと、予定は立てにくく、装備は選びにくいですよね。

言葉をたくさん使いこなせると、状況や気持ちを細かく相手に伝えることができます。相手と良好な関係を築きやすくなり、情報を的確に受け取ることができます。つまり言葉が世界の捉え方に影響を与えているのです。

日本語は世界で最も難しい言葉?

言葉の数が多いと、状況や気持ちを細かく相手に伝えられる反面、言葉が難しくて相手に伝わらないこともあります。たとえば、言語の90%以上を理解しようとする場合、必要な語彙数は下記の通りといわれています。

フランス語→約2,000語
英語→3,000語
ドイツ語→約5,000語
日本語→10,000語

言葉の数が少ないとその分、前後の文脈や相手の表情、ジェスチャーなど、「伝える」手段をフル活用し、相手が「伝わった」という状態にできるまで努力します。しかし言葉の数が多いと、言葉だけに頼ってしまいます。相手も知っている言葉で話せればよいですが、言葉には誤解される危険性もあります。

だからこそ、相手の言語能力に応じた伝え方をすることが大切なのです。相手と自分、お互いの言語能力をそろえた上で話をした方が、より伝わるのです。専門用語や外来語などを使いすぎると、相手に伝わらなくなる理由はここにあります。

相手が理解しやすい話し方


相手に合わせた言葉を使うことを大前提として、ここからは相手が理解しやすい話し方を5つご紹介します。

①相手の言葉を利用する
②キャッチフレーズで印象に残す
③最初に全体像を伝える
④要点をまとめて短く伝える
⑤3回目に変化をつける

①相手の言葉を利用する

相手と言語能力を揃えるためには、相手が実際に使った言葉を使うとよいでしょう。具体的には、相手の言葉をオウム返しをしながら話をします。相手は自分の使った言葉だから、その言葉への深い理解があります。

②キャッチフレーズで印象に残す

伝えたいことを伝えるためには、キャッチフレーズをつけることもおすすめです。ことわざや慣用句などを利用してもよいでしょう。

③最初に全体像を伝える

最初に話の全体像や見通しを伝えましょう。全体像や見通しを伝えることで、話の内容をイメージしやすくなります。特にプレゼンや営業、上司への報告・連絡などで有効です。

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④要点をまとめて短く伝える

長く説明すればするほど、相手に伝わらなくなるものです。短く端的に、要点のみを伝えましょう。話し終えたら相手に質問をいただきましょう。相手が知りたいことを伝えるやり方が、最も相手に伝わる伝え方です。

⑤3回目に変化をつける

落語家さんやお笑い芸人さんなどは、同じ言葉やフレーズを繰り返し、3回目でボケるというテクニックを使っています。これを「三度落ち」といいます。1回目で印象付け、2回目でパターンを知り、3回目で話の内容を少し変えるので、インパクトがあるのです。

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【結論】相手の立場に立った話し方を!

相手に伝えるとは、相手を「伝わった状態」にすることが目的です。「伝える」という自分の行為だけでは解決しないのです。本当に伝わるコミュニケーションは、常に相手ありきなのです。

伝えるためには、相手の言語能力を知ることから始まります。相手の状態を知った上で、適切な言葉を選んでいけば必ず伝わります。「相手に合わせた言葉」で話し、コミュ力お化けになる秘訣です。

コミュニケーションには必ず「クセ」があります。自分のコミュニケーションのクセを知ることで、伝え方を振り返ることができます。よかったらこちらも参考にしてみてください。

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