時間管理

疲れる前に休憩・昼寝|生産性を爆上げする52-17の法則とは

「小休憩のつもりが1時間寝ちゃった」
「休憩でSNS見てたら全然休まらなかった」

仕事の生産性を上げるために必要なのが適度な休憩。仕事がひと段落したので、少し休もうと思ってスマホ見る。気づいたら1時間経っていて仕事に戻るのが億劫に。こんな経験、誰しもあるでしょう。

たしかに休憩は生産性を高めます。しかし、休憩をしすぎると仕事に仕事に戻りづらくなります。ではどのように休憩を入れればよいのでしょうか?

結論からいうと「疲れる前に休む」ことをおすすめします。何事もやり過ぎは非効率なのです。それではここから詳しく見ていきましょう!

52-17の法則とは


アメリカを中心に発行されているビジネス誌『inc.com』で「52-17の法則」が発表されました。これは「52分働き、17分休む」というリズムが最も業務効率が高いという研究です。つまり3時間も4時間も続けて仕事をするよりも、こまめに休憩を入れながら働いた方がよいのです。

また、同じ研究内で「休むときは一切業務に関わる作業はしない方が効果的」と発表されています。休憩中に同僚と仕事の話をしたり、メールチェックをしたりするのは、休憩の効率を下げてしまうのです。やる時とやらない時のメリハリが大切なんです。

世界的なIT企業・Googleでは「疲れる前に休む」を徹底しています。Googleでは「スプリント」という働き方を導入しています。「スプリント」とは、ある一定期間は集中して仕事を行い、その後にしっかりと休息をとるというメリハリのある働き方です。疲れるまで働いているのに成果が出ないというのは勘違いで、疲れているから成果が出ないのです。Googleの社員はそれを知っているのです。

生産性を爆上げする昼寝術


近年、GoogleやNIKEなどの世界的企業で、生産性を向上させることを目的とした「昼寝」が導入されています。生産性向上を目的とした短時間の昼寝を「パワーナップ」といいます。

パワーナップとは、12時から15時くらいに15〜30分ほどとる睡眠のことです。アメリカ・コーネル大学の社会心理学者、ジェームス・マース氏により発表されました。15〜30分の短い時間寝るだけで、「集中力の向上」「ストレスの軽減」「記憶力向上」「作業効率の向上」などの効果があります。

パワーナップは、三菱地所株式会社でも取り入れられています。2018年から本社ビル内に仮眠室を設置し、終業時間内に30分まで仮眠がとれるようにしました。三菱地所の目的は、社員の生産性の向上でした。

昼寝は厚生労働省のお墨付きの生産性向上術


実は日本の厚生労働省も、昼寝を推奨しています。

健康寿命を伸ばす施策「スマート・ライフ・プロジェクト」では、「質のいい睡眠で、カラダも心も健康に」と、睡眠の啓発活動を行なっています。その中で「午後の昼寝」を推奨し、次の昼寝方法をオススメしています。

・午後の早い時間に
・長さは15分程度
・横にならない
・昼寝の前にコーヒーなどのカフェインを飲む

少し古いですが、「健康づくりのための睡眠指針検討会報告書(平成15年3月)」でも昼寝をオススメしています。

・短い昼寝でリフレッシュ
・昼寝をするなら午後3時前の20~30分
・夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響
・長い昼寝はかえってぼんやりのもと 

会社員が疲れる前に休む方法


52-17の法則
Googleの仕事術パワーナップなどから、我々会社員が生産性を上げるためには、疲れを感じる前に休憩をする(昼寝をする)ことが良いようです。でも大切な商談や上司との会議中に「あ、そろそろ脳が疲れそうなので休憩しますね!お疲れ様です!」なんてことは口が裂けても言えません。自分の仕事時間を自由に使えないのが、会社員として非常に辛いところですよね。

そこでここでは、自由に時間を使えない我々会社員が、どうしたら脳が疲れる前に休憩を入れられるかをご紹介します。ただ、突然休憩を入れると周囲に不審がられてしまいます。ハードルの低いところから徐々に取り入れ、「〇〇さんは休憩をする人だ」と布教していきましょう。

STEP1:相手の分の飲み物を買ってくる
STEP2:昼休憩で必ず昼寝をする
STEP3:雑談は散歩しながら
STEP4:誰よりも早い時間から仕事をする
STEP5:仕事にメリハリをつける

STEP1:相手の分の飲み物を買ってくる

商談や上司との会議中に休憩を入れたくなったら、その相手の分の飲み物を買いに行きましょう。「少し長くなったので、飲み物を買ってきますね。コーヒーとお茶、どちらがよいでしょうか?」と伝えれば、飲み物を買いに行く自由な時間が生まれます。さすがに昼寝はできませんが、リフレッシュになります。

STEP2:昼休憩で必ず昼寝をする

昼休憩は、会社員にとって唯一の自由時間です。この時間をフル活用して、休憩をする人という印象を周囲に与えましょう。食事は最短で済ませ、食後に即座に昼寝をしましょう。10分寝るだけで午後の生産性は格段に上がります。そして昼寝を毎日続けましょう。継続することで「〇〇さんは昼休憩で昼寝をする人だ」と認識してもらえるようになります。

STEP3:雑談は散歩しながら

オフィスや事務所で仕事をしていると、雑談の時間が生まれます。雑談は脳をリフレッシュさせる効果があります。せっかくリフレッシュできるなら、思い切ってオフィス内を散歩しながら雑談しましょう。同僚も一緒ですので、上司に叱られにくくなります。

STEP4:誰よりも早い時間から仕事をする

誰よりも早い時間から仕事をすることで周囲の人に「〇〇さんは早起きだから休憩や昼寝は当然だよね」と印象づけられます。この段階まで進められたら、周囲の人の休憩への理解度もかなり高いと言えます。比較的自由に休憩を入れられるでしょう。

STEP5:仕事にメリハリをつける

最後の段階は、働き方です。いくら休憩を入れても、生産性が高まっていなければ信頼されません。仕事にメリハリをつけ、圧倒的な成果を出しましょう。そしてその成果は「こまめな休憩の産物」であることを伝えていけば、社内で休憩に対する考え方が変わっていき、今以上に休憩をとりやすくなるのです。

【結論】先手を打って休憩の自由を獲得しよう!

「疲れたから休む」というのは、脳に行動を支配されている働き方です。「疲れる前に休む」というように、常に先手を打ち、脳を支配する動き方をしたいものです。

自由な時間の少ない会社員として、自由に休憩を入れるためには、周囲に理解してもらうことが必要です。地道な布教活動を続け、休憩しやすい環境を作り、生産性を高めていきましょう!

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