コミュニケーション

いそがしい上司に好かれるコミュニケーション法【5選】

「こっちは連絡してるのに上司から全然返信来ない」
「上司にコミュニケーションがとれないって指摘された……」

会社員として働くと必ず上司がいます。上司は部下へのマネジメントを仕事としているので、上司とのコミュニケーションは欠かせません。ですが、上司にコミュニケーションがとれないと指摘された方も多いかと思います。また、上司からの返信待ちという状況もあるかと思います。

結論からいうと「上司もいそがしい」のです。そのいそがしさをこちらの努力では変えられないので、部下である我々にできる最善を尽くすしかないのです。

本記事では、上司に好かれるコミュニケーション方法5つをまとめました。今日からできるコミュニケーション方法ですので、ぜひご活用ください。それでは詳しく見ていきましょう!

なぜ上司はいそがしいの?


近年、「プレイングマネジャー」といい、自身も仕事を抱えながら、部下のマネジメントも行う管理職が増えています。バブル崩壊後から始まった人手不足の波が、日本の管理職のプレイングマネジャー化を大きく進めました。

2019年にリクルートワークス研究所が実施した調査では、約9割のマネジャーが、プレイングマネジャーであることがわかりました。部下を持つ課長層のマネジャーも、何かしらの業務をこなしながら、部下のマネジメントを行っているようです。

2019年リクルートワークス研究所 「マネジメント行動に関する調査」 .png

リクルートワークス研究所では調査の結果から、その理由を「業務量の多さ」「部下の力量不足」と考察しています。多くの日本企業の場合、総務の平社員として入社し、実績を積み上げることで課長などのマネジャーに就任します。つまり自身もプレイヤーとして活躍してきた経験があるので、自身がプレイヤーとして行動することで仕事が早く片付くこともあるようです。

また、部下育成のためにマネジャーがプレイヤーとして高い仕事ぶりを見せるという考えもあるようです。

いそがしい上司を持つ部下がとるべき行動


プレイングマネジャーが増えている近年ですが、それでも決定権を持たない部下はマネジャーの意見を聴いたり、決定を仰いだりしなければなりません。いそがしい上司を持つ部下がとるべき行動はたった1つです。

それは好かれること。

上司といえども人間です。すべての仕事を合理的にできるわけではありません。多くの部下を抱える上司は、多くの部下から意見を求められます。そのすべてに優先順位をつけて、1つずつこなしていくのです。もちろん自分の仕事をこなしながら。

上司に好かれることができれば、優先順位が上がり、自分の仕事が早く済ませられるかもしれません。アドバイスも丁寧にしてくれるかもしれません。いそがしい上司を持つ会社員にとって、上司に好かれることは、何一つ損はないのです。

いそがしい上司に好かれる行動【5選】


ただ、上司に好かれるためにお中元やお歳暮を送ったり、年始の挨拶として直接訪問したり、「よっ大統領!」などとゴマを擦り続けることは不要です。上司の腰巾着になり、24時間365日同伴し、上司を持ち上げることは、逆に自分の貴重な時間を無駄にしてしまう行為でしょう。

ここでは、いそがしい上司に好かれる行動として、5つをピックアップしました。ポイントは「相手基準」の行動です。

①うるさいくらい挨拶やお礼をする
②安心したいならまず相手を安心させる
③相手が返信しやすくする
④チェックが必要なものは先に送る
⑤雑談では聴き役に徹する

①うるさいくらい挨拶やお礼をする

明るい挨拶を自分からしましょう。外国人に「日本人は何度も頭を下げるよね」と嘲笑されても気にせず、お疲れさまでした、お先に失礼しますと頭を下げ続けましょう。

たとえ缶コーヒー1本でも奢ってくれたらこっちのものです。お礼をするチャンスをもらったと心の中でガッツポーズをしましょう。直接お礼をし、昼休みに「先ほどはありがとうございました」と言い、帰り際に「今日はご馳走様でした」といい、帰宅してから感謝のメールを送り、翌日朝イチでお礼を言い、年の終わりにお礼を言い、出世の際にお礼を言いましょう。

ただ、ここで大事なのは、挨拶やお礼で済ませるのではなく、「プラス1」をすることです。

「おはようございます、今日も素敵な色のジャケットですね」
「お疲れさまです、寒くなってきましたので課長もお気をつけて」
「ありがとうございます、課長はコーヒーと紅茶どちらが好きですか?」

挨拶やお礼に「プラス1」するだけで、コミュニケーションが弾み、お互いのことを深く知るきっかけになります。

②安心したいならまず相手を安心させる

業務完了の報告連絡など、毎日定型の連絡をする時があります。業務完了の報告の連絡は、上司が安心するためにあります。「無事に終わりました」という連絡を受けて初めて上司は安心できるのです。

一方で上司からの連絡を待つ時、なかなか返信が来ずに不安になることがあります。いち早く返信を見て安心したい気持ちがあります。

連絡は相手を安心させることができる行為なのです。自分が上司からいち早く連絡をもらって安心したいならば、日頃から上司を安心させる連絡を迅速にしましょう。安心したいならまず相手を安心させることから始まります。

③相手が返信しやすくする

メールやチャットなどで連絡を取るなら、相手が返信しやすいように、発信者側の配慮が必要です。

・◯月◯日までにご返信ください
・問題がなければ「👍」を押してください
・返信不要です、直接お会いした時に教えてください

など、発信者側が一手間かけることで、相手が返信しやすくなります。考えなくても返信できるということは、相手に時間をかけさせない配慮です。上司に好かれるポイントです。

④チェックが必要なものは先に送る

取引先への提出資料など、上司のチェックが必要な資料は、なるべく早く送りましょう。締め切り直前に送って「明日までにご確認ください」と言われたら上司だってイラッとします。上司には上司のスケジュールがあります。

「完璧」よりも「完了」を目指すことをおすすめします。6割くらいの完成度で早めに提出しましょう。上司としても資料に指摘をして、上司自身が安心できる状態で取引先に送りたいのです。時間がない中での確認は、ミスが生じることを上司は知っています。

⑤雑談では聴き役に徹する

いそがしいとはいえ、上司と雑談をする時間も0ではないでしょう。「雑談時間なんてもったいない!資料の確認をしてほしい!」という部下の気持ちもわかりますが、その気持ちはグッと抑え、上司の話をじっくり聴きましょう。

上司は孤独な生き物です。部下である我々は同じ立ち位置の人が多くいますが、上司は1人だけです。なかなか相談できる相手もいません。でも部下の我々に相談はできません。なので雑談を聴くことが上司に好かれるポイントなのです。

【結論】結局相手の立場を考えることが大事

会社員にとって、上司は欠かせない存在です。ご意見をいただき、指導していただき、資料の確認をしていただく。仕事を進める上で欠かせない存在です。

そんな上司も人間です。完璧ではないし、間違いだって犯します。合理的ではなく、感情で動くこともあります。だからこそ、上司に好かれることが、部下としての自分の生産性を高めることにつながるのです。

でもそれはゴマスリではありません。上司の立場を想像し、どうしたら上司が嬉しいか、助かるかを考えることが大事です。そこを考えることができたら、社会のさまざまな課題を発掘し、解決できるようになるでしょう。

上司は、会社員にとっての最も身近で最も大きい「取引先」です。相手が嬉しいことを続け、好きになってもらいましょう!