コミュニケーション

フォロワーシップの5タイプ|会社員が超活躍するためにできること

「上司の指示が納得できない……」
「指示待ちが多いと叱られてしまった……」

近年注目されているリーダーシップ。
組織をマネジメントする上でリーダーシップは欠かせません。
しかし、近年の社会は、急激な変化を遂げることがあり、リーダーだけの意思決定では間に合わないことがあります。

このような状況から、「フォロワーシップ」が注目されるようになりました。
建設的な批判をすることができる模範的フォロワーとはどのような人材でしょうか?
指示待ち人間にならない方法とは?

それでは詳しく見ていきましょう!

フォロワーシップとは


フォロワーシップとは一言で言うと、「リーダー以外が組織の成果を最大化させるためにメンバーを支援すること」です。
たとえば、リーダーの意思決定や行動に間違いがあると感じたら指摘をしたり、メンバーの仕事が円滑に進むようにサポートしたりすることが挙げられます。

フォロワーシップは、アメリカ・カーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授が提言しました。
ケリー教授の著書『The Power of Followership(指導力革命―リーダーシップからフォロワーシップへ)(1992年)』で初めて表現された言葉です。

フォロワーシップが注目されている理由


ケリー教授の研究によると、組織の成果に対してリーダーが及ぼす影響力は1〜2割程度とされています。
一方でフォロワーが及ぼす影響力は8〜9割とされています。
1人の強力なリーダーがいるだけでは、成果の向上は見込めないのです。

株式会社識学の「組織とオフィスに関する調査」によると、「現場は社員に任せて社長は社長の仕事に専念してほしい」と感じている割合が74.0%にのぼることがわかりました。
調査対象:全国の従業員数5人以上で自社保有または賃貸オフィスのある企業に勤める20歳~59歳の男女
有効回答数:300サンプル(管理職150人・一般社員150人)

船に例えると、リーダーシップで舵を取りフォロワーシップで船を漕ぐようなイメージです。
舵を取るだけでは船は進みませんし、漕ぐだけでは進むべき方向を見失ってしまいます。
リーダーシップとフォロワーシップが両輪となることで、正しい方向に進み、組織の成果を最大化できるのです。

フォロワーの5つのタイプ

ケリー教授によると、フォロワーは5つのタイプに分類することができます。
「批判的思考力」「貢献力」の2つで、下記のように分類しています。

フォロワーシップ.png
批判的思考力とは?

リーダーの決定に対して自分なりに考え、実務を遂行しようとする考え方。この能力を持っていると、リーダーが間違っていると感じたら、建設的な批判もできます。

貢献力とは?

自らの能力を積極的に発揮してリーダーを支援し、組織の成果を最大化させるための考え方。この能力を持っていると、組織に対して積極的に関与できます。

模範的フォロワー:パートナータイプ
孤立型フォロワー:評論家的タイプ
順応型フォロワー:指示待ちタイプ
消極的フォロワー:無気力タイプ
実務型フォロワー:バランスタイプ

模範的フォロワー:パートナータイプ

組織に積極的関わり、建設的な意見も言える、最も理想的なタイプです。上司や部下をサポートできる、誰もが目指すべきタイプです。

孤立型フォロワー:評論家的タイプ

批判的思考力を持っていながらも、組織への関与は消極的なタイプです。もともと模範型フォロワーだった人が、リーダーや組織を嫌って孤立型に移行することが多くあります。

順応型フォロワー:指示待ちタイプ

組織への関与は積極的ですが、リーダーの指示待ちをすることが多いタイプです。自分の意見を持たないイエスマンが多く見られます。

消極的フォロワー:無気力タイプ

自らの意見もなく、組織への関与も消極的なタイプです。フォロワー自身で意欲を高めて行動することも必要ですが、リーダーやメンバーとの信頼関係を構築できていない可能性もあります。

実務型フォロワー:バランスタイプ

周りのメンバーを助けたりはせず、必要最低限にとどまるタイプです。組織への関与も、建設的な意見も持っていますが、担当の業務の範囲を超えることはありません。

フォロワーが今日からできること


模範型フォロワー
になるために、フォロワーの立場の人が今日からできることは次の3つがあります。

①報連相の充実
②学びの習慣・継続
③リーダーへの提言

①報連相の充実

リーダーやメンバーに対しての報連相(報告・連絡・相談)を充実させましょう。特に近年は、チャットなどのテキストコミュニケーションが増えてきています。テキストコミュニケーションだと、相手の表情や、話の前後関係を把握することが難しいため、なるべく多くの情報を出すことが大切です。

また、時に雑談をして、お互いをより深く知る努力なども必要でしょう。

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②学びの習慣・継続

本を読む、YouTubeの本の要約を聴く、人と会う、行ったことのない場所に行く。リーダーが新しいことを提言した時、即座に反応して実務を遂行できるように日々学びを続けましょう。

③リーダーへの提言

リーダーに提案をしましょう。どんなささいなことでも構いません。リーダーはフォロワーからの提案を受けて、新たなひらめきを得るのです。ひらめきの種となるアイディアを、リーダーへ発信していきましょう。

【結論】全員がフォロワー!スキルを高めて成果を上げよう!

リーダーシップとフォロワーシップ。
今は誰もがリーダーにもなり、フォロワーにもなる時代です。

特に会社員が組織で働く以上、フォロワーのスキルを高めることは必要不可欠です。
模範的フォロワーを目指して、フォロワーシップのスキルを高めていきましょう!

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