マーケティング

芸人はすべらない話を練習している?ラーニングピラミッドに学ぶアウトプットの重要性

「なぜか学校の授業って覚えられないんだよな……」

誰もが一度は思ったことのあるはずの感想です。
三平方の定理や原子記号など、日常生活では一切使わない内容の学習もあります。
使わなかったら忘れる。
とても自然なことです。

でも、英語を話せない日本人もたくさんいます。
「EF EPI」という英語能力ランキングによると、日本の英語力は「英語力が低い」に分類されており、ランクは55位。
しかし、文部科学省の調査によると、小学校から大学まで合計736.4時間も英語を勉強しています。

学んでいるのに、定着しない。

これには人の努力だけでは埋められない“なにか”があるはず。
結論からいうと「アウトプットが学びを深める」という答えがありました。
自分から発信することが、最大の学びになります。

それではいってみましょう!

最近学校を賑わせている「アクティブ・ラーニング」とは?


教育の世界で今注目されている学習方法「アクティブ・ラーニング」
大学はもちろん、小・中学校や高校、幼稚園にいたるまで、取り入れられています。
アクティブ・ラーニングは、自分から学びにいけるように設計された学習方法です。

大事にしているのは、指導者が学習者に「一方的に伝える」のではなく、学習者同士が主体的に学べるようにすることです。

✔️グループディスカッション
✔️グループワーク
✔️ディベート
✔️調べ学習
✔️体験学習

などが代表的なアクティブ・ラーニングでしょう。
学校の世界では、文部科学省も推進しています。

文部科学省が平成29年に公示した「新しい学習指導要領の考え方」にも、アクティブ・ラーニングを取り入れた授業を推進するよう書かれています。

出典 >>  新しい学習指導要領の考え方 -中央教育審議会における議論から改訂そして実施へ-

「どのように学ぶか」という学習方法を変えることによって、変化の激しい時代を生き抜く人間を育てようとしているのですね。

どれくらい覚えられる?ラーニングピラミッド

アクティブ・ラーニングは、主体的に学ぶこと。
ではなぜ「主体的に学ぶ」ことが大切なのでしょうか?

簡単にいうと「主体的に学んだ方が定着するから」なのです。
その根拠となるのがラーニングピラミッドという考え方。
ラーニングピラミッドは、アメリカの国立訓練研究所で発表された学習モデルです。

ラーニングピラミッド.png

①講義(5%)
②読書(10%)
③視聴覚(20%)
④デモンストレーション(30%)
⑤グループ討論(50%)
⑥自ら体験する(75%)
⑦他の人に教える(90%)

①講義(5%)


いわゆる学校の授業を受けている状態です。
ただ聞いているだけだとほとんどの授業内容を忘れてしまうでしょう。

②読書(10%)

自分の読みたい本を選んで読む学習方法です。
「自分で選ぶ」「自分で読む」という主体的な行動があるので、講義よりも学習定着率が高いとされています。

また、本を読むということは、文字を眼球で追うということ。
自分の目を主体的に動かすので、学習定着率が高いともいわれています。

③視聴覚(20%)

テレビなどの動画を見たり、ラジオなどの音声を聞いたりすることです。
動画や音声は、脳に与えるインパクトが大きいので、多少学習定着率が高くなっています。
人間は視覚から得る情報が多いですしね。

ただ、スマホのスクロールは学習定着率が低いともいわれています。
スクロールすると画面の方が動くため、眼球運動がないからです。
スマホには気をつけましょう。

④デモンストレーション(30%)

ここでの「デモンストレーション」とは、自らが行うことではなく「実演を見る」ことが該当します。
社会科見学に行くことや実験を見ることなどですね。

視覚・聴覚だけでなく、嗅覚や触覚も使って学ぶことができます。

⑤グループ討論(50%)


グループディスカッションや、ディベートなどがここに該当します。

またここからがアクティブ・ラーニングといわれています。

自分の言葉で相手に伝える必要があるので、主体性が高まっています。
そのため学習定着率も上昇しています。

⑥自ら体験する(75%)

目で見る、耳で聞くだけでなく、書いたり読んだり調べたりすることです。
学校の教科だと、体育や音楽、美術、家庭科などの実技科目は必然的にここに該当します。
また、国語で音読する、数学で問題を解くなどもここに当てはまります。

⑦他の人に教える(90%)

大学だと論文発表などが該当しますね。
グループワークで友達に教えることも当てはまります。

他の人に教えるということは、教える内容を深く理解しておく必要があります。
質問された時に返答できないということは、理解しきれていないということ。
主体的な学びの最高峰ですね。

お笑い芸人のすべらない話を練習している?


大人気テレビ番組「すべらない話」
お茶の間を賑わせている人気の芸人さんが「何度聞いてもすべらない」ような鉄板のネタを順番に披露する番組です。

どの芸人さんも大爆笑をかっさらい、話術の鋭さやウィットに富んだ話し方や表現方法に驚かされます。
僕も大好きで、毎回録画して何度も見ています。

そんな「すべらない話」ですが、実は芸人さんが繰り返し練習していることをご存知でしたか?

ラジオや自身のユーチューブチャンネルで話したり、劇場で試したり。
ある芸人さんは「いつも飲み会で試している」とも話していました。
その中でタイミングや抑揚、表現方法などをブラッシュアップしていたようです。

最も注目の集まるテレビでいきなり披露するのではなく、人知れず練習をしていたのです。
ラーニングピラミッドに当てはめて考えてみると「⑦他の人に教える」です。
実際に話してみて、その反応を確かめていたのです。

だからお笑い芸人さんはおもしろいのです。

今すぐできる!他の人に教える方法【5選】


最も学習定着率が高いのは、他の人に教えること。

つまりアウトプットです。
ここでは今すぐできる「他の人に教える方法=アウトプット方法」を5つまとめてみました。

①Twitter
②インスタ
③Yahoo!知恵袋
④音声配信
⑤ブログ

①Twitter

情報を140字にまとめてTwitterで発信しましょう。
まずは自分の伝えたい情報や学びたい分野でOKです。
自分のための練習なので、反応を気にせず続けましょう。

お笑い芸人のダイヤモンド 野澤輸出さんは、2017年から毎日Twitterで「おもしろ〇〇」をつぶやいています。
ぜひ参考にしてみてください。

 

②インスタ

インスタのストーリーズ機能をご存知ですか?
投稿した内容が24時間で消える機能です。

発信することTwitterと同じですが、24時間で消えるというところが鍵です。
印象的な画像+短い言葉で発信しましょう。
「写真を撮る」「画像を探す」という手間が生じるので、学習定着率も高まります。

③Yahoo!知恵袋

Yahoo!知恵袋で出ている質問に答えていきましょう。

自分で学んでいきたい分野の質問を探し、回答します。
ただ、回答はインターネットを経由して、全世界の人に見られます。
回答する前に根拠や出典などを調べてからにしましょう。
その方が学習定着率が高まりますよ。

④音声配信

喋ることが得意なら音声配信という手もあります。

お笑い芸人さんのように、飲み会で試すという手法もありますが、お金や時間がかかります。
音声配信ならスマホに喋ればOKです。
話す練習にもなり、プレゼンが上達するかもしれませんね。

音声配信をしたいなら、この2つがおすすめです。

⑤ブログ

情報をまとめてブログで発信しましょう。
情報をわかりやすくまとめる人のことを「キュレーター」といいます。

ブログは誰かの役に立つために書くもの。
つまり「他の人に教える」と同義なのです。
ブログを書くことは、最大の勉強になります。

ブログを始めたいならこちらも読んでみてくださいね。

ブログ開設の初期費用|コノハウイングとテーマJINを選んだ理由「ブログでも始めてみようかな?でもいくらかかるんだろう?」 ブログの開設にかかる初期費用ってピンキリですよね。 本記事では、...
【ブログ運営】ブログの開設費用と始め方【当サイトの場合】 ✔️ ブログを始めたいけど続けられるか不安 ✔️ どうやって続けているのか知りたい ✔️ 事前の計画はどうしてたの? ...

【結論】発信をして効率UP!学びを力に変えよう


ひふみ投信の藤野英人さんは著書『投資家みたいに生きろ』「自己投資こそ最大の投資」といいました。
将来を不安に思う人こそ、自分への投資=学びが不可欠です。

学びを力に。

ただ話を聞く学びよりも、アウトプットをして効率よく学んでいきましょう。