「1on1ミーティングで部下が話しづらそう」
「1on1ミーティングがどうにも盛り上がらない」
ヤフーなどが導入して話題となった1on1ミーティング。上司と部下で話す時間は必要だと考え、実践している会社も多いと思います。
ですが、なかなか話が盛り上がらない。部下が話しづらそうにしている。そんな課題に直面している方も多いと思います。
解決策として「アイスブレイクの導入」をおすすめします。誰もがスポーツ実施前にウォーミングアップをするように、1on1ミーティングでも心の緊張を解きほぐすアイスブレイクが必要です。
本記事では1on1ミーティング開始時に、3分でできるアイスブレイクを5つまとめました。当ブログ管理人オリジナルのゲームもあります。よかったら使ってみてください。
それでは詳しく見ていきましょう!
1on1ミーティングとは
ヤフーや楽天、DeNAなどが導入している1on1ミーティング。特徴をまとめると次のとおりです。
・人材育成目的の個人面談 ・週1〜月1程度の頻度 ・1回15分〜30分程度 ・主に上司と部下で行う ・上司による指導の場ではない ・上司は傾聴し部下を評価しない ・話題はプライベートからキャリア支援まで |
人は成長するために①具体的な経験→②内省→③教訓化→④教訓を適用というステップを踏むとされています。
1on1ミーティングは、主に上司と部下で行います。部下が自身の経験を話すことで、内省し、教訓化していきます。上司は部下の話に傾聴し、相槌を打ったり、言語化したりしながら、部下の内省をより深く・広くできるように手助けをします。そして部下が自ら教訓を見つけ、今後その教訓を活かせるようにしていきます。
このように1on1ミーティングは、部下の内省、教訓化を上司が手助けすることで、部下の成長にブーストをかけることができます。
1on1ミーティングの実施方法はこちらで詳しく解説しています。
1on1ミーティングにおけるアイスブレイクの必要性
アイスブレイクとは、氷を溶かすように、参加者の緊張をほぐすために行う雑談やゲームなどを指します。緊張したままよりも、緊張をほぐした方が本来のパフォーマンスを発揮できます。
1on1ミーティングにおけるアイスブレイクも、緊張をほぐすことが目的です。上司側にできることは、自分が話すのではなく、部下に話してもらうきっかけを作ることです。
部下にとって1on1ミーティングは、「自分が話さなければいけない」というプレッシャーを感じる時間かもしれません。通常業務でいそがしい上、さらに1on1ミーティングの内容も考えなければいけないと、1on1ミーティングもタスクの1つになってしまいます。
1on1ミーティングにおけるアイスブレイクでは、部下が自分の話をしたくなるように、会話の糸口を作っていきましょう。そうすることで、1on1ミーティングに対する意欲を高め、より効果的な1on1ミーティングを実施することができるようになります。
ちなみに、1on1ミーティングでは、「何を話してもいい」が基本です。部下が安心して何でも話せるように、上司は心理的安全性を確保していきましょう。
「心理的安全性」とは?
3分でできるアイスブレイク【5選】
1on1ミーティングで部下が「自分の話をしたくなる」ような、3分でできるアイスブレイクをまとめました。
1、私だけの特徴
2、グッドニュース
3、My Small Reccomend
4、相手の興味のある話題を振る
5、最近読んでいる本や見ている動画の話を聴く
1、私だけの特徴
他の人にはない、「私だけの特徴」を話してもらいましょう。たとえば次のようなことが挙げられます。
・兄弟姉妹が6人いる
・47都道府県に行ったことがある
・生まれて一度もジブリ映画を見たことがない
ただしいきなりこの話題を振っても、とっさに答えられないでしょう。事前に考えてきてもらったり、上司側から先に話したりして、ハードルを下げておくことは必要です。
2、グッドニュース
アメリカの教育学者、ピーター・クライン氏によって開発されたゲームです。「24時間以内に起こった“よかったこと”や“新しい気づき”を話す」という内容です。複数名で行う際は、1分などの時間制限を設けますが、1on1ミーティングの場合は特に時間制限をしなくてもよいでしょう。
どんなささいな内容でも構いません。たとえば次のようなことが挙げられます。
駅から会社まで6つの信号があります。今朝はタイミング良く、自分が通行する際はすべて青で、止まることがありませんでした。今日はラッキーだなと感じ、嬉しい気持ちになりました。なんとなく仕事でも良いことが起きそうな予感があります。
グッドニュースも事前に考えてきてもらったり、上司が先に話をしたりしてもよいでしょう。
3、My Small Reccomend
自分の小さなおすすめを紹介するゲームです。「小さな」というところがポイントです。どんなささいなコト・モノでも構いません。たとえば次のような小さなおすすめでもOKです。
私は会社の近くにある弁当屋の日替わり弁当が好きです。ワンコインで食べられる上、日替わりなので飽きずに毎日楽しめています。この前はワンコインとは思えないほど唐揚げがたくさん入っていて、お腹いっぱいになり、眠気が出るほどでした。量だけではなくかなり美味しいと思います。日替わりの中身は当日の朝にインスタグラムでお知らせしているようです。ぜひ一度試してみてください。
どんなに小さくても、自分の「おすすめ」であれば熱量を持って話すことができます。熱量があればアイス(緊張)は溶けていきますよね。
4、相手の興味のある話題を振る
相手の興味のある話題を振りましょう。ドラマや動画、映画、最近注目のタレントや芸人、スポーツ、グルメ、ゲームなど、話題は何でも構いません。ただしいきなり「最近興味のあることは何ですか?」と聴いても答えにくいでしょう。おすすめの聴き方があります。
上司:私は最近、ウマ娘にハマってしまってね。ついつい時間があるとウマ娘のアプリを開いてしまうんだ。あなたはスマホゲームなどはしているの?
部下:はい、最近またツムツムにハマってしまいました。数年前に飽きてやめたのですが、1ヶ月くらい前に友達に誘われてまたアプリをダウンロードしました。
まずは自分の話を短くして、話すきっかけを作ることで、部下も話しやすくなるでしょう。
5、最近読んでいる本や見ている動画の話を聴く
読書は心の栄養といわれています。そして選んだ本は、その時の人の心を表しているといいます。
たとえば、自己啓発本を読んでいる時は自身を高めたいと思っている時、マンガを読んでいる時は癒しや楽しみを欲している時かもしれません。動画も同じでしょう。本を読む時間は無いけど、隙間時間に動画を見ている方も多いと思います。
最近読んでいる本や、見ている動画を話してもらうことで、今の部下の心の状態を把握することができるでしょう。
【結論】1on1でアイスブレイクは必須!
誰でもスポーツをする前はウォーミングアップをします。オーケストラが始まる前はチューニングをしますよね。これらと同じように、1on1ミーティングでもアイスブレイクをして、心を解きほぐすことは必要なことです。
アイスブレイクだけでなく、1on1ミーティングを通してですが、上司が「部下に教えてもらう姿勢」を見せれば、部下は必ず話をしてくれます。部下に学ぶ姿勢を持って1on1ミーティングに臨んでいきましょう!
部下の話をより引き出すためには「拡張話法」がおすすめです。詳しくはこちら。