コミュニケーション

傾聴力を高めるゲーム【3選】ニーズを知るビジネスコミュニケーション

「クライアントって何をしてほしいんだろう?」
「ジェネレーションギャップを感じるなぁ」

会社員はコミュニケーションが命。会社員は取引先、外注先、上司、部下、同僚など、多くの人とのコミュニケーションが求められます。そんなコミュニケーションですが、一般的に相手に話に耳を傾ける「傾聴」が大切といわれています。

ですが、相手の話を聴くことだけになっていませんか?話を聴くことだけになると、冒頭のように「相手が本当に望むもの」がわからない状態になってしまいます。

この記事では、傾聴の本当の効果や、楽しみながら傾聴力を高めるゲームをご紹介します。話し上手は聴き上手。傾聴力を高めて、コミュニケーション能力を鍛えていきましょう!

そもそも「傾聴」とは?


傾聴は、相手の話に関心を持ち、相手の身になって理解しようとすることです。自分の主観や価値判断を伝えることは後回しです。傾聴の効果は、「自分の話をじっくりと聴いてもらえることで、心が落ち着いて安心する」「心理的な距離が近くなった感じがする」「相手に大切にされていると感じる」「自分は自分でいいんだと思うことができる」などがあります。

取引先と接する機会の多い営業職にとっては、傾聴を使い取引先を理解することで、取引先のニーズを把握することにつながります。管理職にとっては、傾聴を使い部下を深く理解することで、部下の成長を促すことができます。部下にとっては、上司や先輩の意見を引き出し、自らの成長の肥やしにすることができます。

つまり傾聴は、どの立場の人にとっても必要でなスキルなのです。

傾聴力は経済産業省も求めているスキル


傾聴力は、経済産業省が提唱した「人生100年時代の社会人基礎力」内でも必要なスキルとしています。

経済産業省は2006年に、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力として、「社会人基礎力」を提唱しました。寿命が100歳前後まで伸びている人生100年時代。IoTやAIが起こした第4次産業革命。変化の激しい現代において、さらにこの社会人基礎力を高めることが必要とされ、2018年に「人生100年時代の社会人基礎力」として再定義しました。

社会人基礎力は「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3種類があります。傾聴力は「チームで働く力」内に位置し、「相手の意見を丁寧に聴く力」として、必要としています。

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傾聴力を高める3つの方法


傾聴力を高めるためには、「うなずき」「あいづち」「繰り返し」がおすすめです。

「うなずき」は、相手の話に対して「うんうん」といったり、首を縦に振ったりします。「あなたの話を聴いているよ」というサインを送ることになります。

北海道大学と山形大学の研究グループは、人と対面した時、うなずくだけで高感度のポイントが最大で40%アップすると発表しました。話の内容に対する評価と無関係であったとしても、うなずいた方が近づきやすい印象や、ポジティブな評価に結びつきやすいようです。

「あいづち」は、「なるほど!」「へー!」「そうなんだ!」など、相手の話に単語を挟んでいきましょう。驚きや喜び、悲しみなどの感情を直接表現する時に使う言葉を「間投詞」といいます。間投詞をなるべく多く入れていきましょう。

間投詞を入れるときは、なるべく感情を込めて、大きな声で言うようにしましょう。大きなリアクションをすることで、相手は「より親身になって聴いてくれている」と感じ、安心して話を進めることができます。一方でリアクションが小さいと、「自分の話に興味はないんだな」と感じてしまい、話が尻すぼみになってしまうでしょう。

「繰り返し」は、オウム返しでするようにしましょう。相手が使った言葉をそのまま使うことをおすすめします。相手の言葉を別の言葉で言い換えてしまうと、細かなニュアンスが変わってしまい、相手に「理解してもらえなかった」という印象を与えてしまい、その後の話が充実しません。

上司:最近は飲み会を控えているんだ。
自分:お酒をやめて健康増進ですか?素晴らしいですね!
上司:いや、妻に節約を迫られて仕方なくやめているだけだよ。本当は何も気にせずお酒を飲みたいんだ。

上司:最近は飲み会を控えているんだ。
自分:そうなんですね!最近飲み会に行かれていないんですね!
上司:そうなんだよ、本当は毎週でも飲みにいきたいんだが、妻に節約を迫られてしまってさ……

傾聴力を高めるゲーム【3選】


傾聴力を高めるためには、次のゲームがおすすめです。どのゲームも話のテーマが決まっているので、話しやすさは確保されています。聴き手役の人が相手の話を傾聴し、話を深掘りできるようにしていきましょう。

①My Small Recommend
②違い探しゲーム
③ハッシュタグゲーム

①My Small Recommend

〈実施方法〉
・2〜4人で実施
・1人1分間「おすすめするコト・モノ」を紹介
・紹介後に聴き手役の人が順番に深掘りしていく

自分のおすすめを1分間で語りましょう。おすすめの内容は本、映画、スポーツ選手、お酒、ゲーム、旅行先、家電など、なんでもOKです。また、生産性の有る無しも関係ありません。今自分が好きなコト・モノを1分間で語りましょう。

1分間好きなものを語ったのちに、聴き手役の人が好きなものについて深掘りしていきましょう。ここで傾聴力が鍛えられます。

②違い探しゲーム

〈実施方法〉
・2〜4人で実施
・3分間かけて自分と対象者の違いを探す
・「違い」はどんなささいなことでもOK
・全員の違いを探し終わったら違いを1分で発表
・発表後に違うについて深掘りしていく

他人と自分は生まれも育ちも違うため、考え方や価値観が異なることは当然です。ですがその違いに気づき、受け入れようと努力することで、自分を成長させることができます。このゲームは、違いを言語化することで、成長のきっかけを掴むことができます。

違いを発表したのちに、聴き手役の人が発表者の意見を深掘りしていきましょう。ただし発表者の意見を評価してはいけません。相手の話を引き出すように、深掘りすることで傾聴力が鍛えられます。

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③ハッシュタグゲーム

〈実施方法〉
・2〜4人で実施
・ネットで他人の顔写真を集める(知らない人でOK)
・顔写真を見た印象を「#(ハッシュタグ)」にする
・「#(ハッシュタグ)」はキーワードをつける
・全員の「#」を発表してお互いに深掘りする

知らない人の顔から、第一印象のみでキーワードをつけるゲームです。知らない人の顔なので、真偽はわかりませんし問いません。相手がなぜその「#」をつけたのかを深掘りすることで、傾聴力を鍛えることができます。

【結論】傾聴力はすべての人に必要なスキル

傾聴力を高めることができたら相手のニーズを知ることができ、今以上に相手の役に立つことができます。もちろん会社員として、会社や取引先の役に立てれば、評価も高まることでしょう。

傾聴力が高まれば、誰のお役に立つこともできます。ですので、会社員という立場を超えて、傾聴力はすべての人に必要なスキルです。傾聴力を高めてお役に立てる人を目指しましょう!

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